こころの病気

うつ病  
   
気分の落ち込み(憂うつ、悲哀)、意欲の低下(何をするのもおっくう、興味・関心の喪失、新聞やテレビを見なくなる)、自責感(昔のことを思い悩み、自分を責める)、思考力の低下(集中力・思考力の低下、判断できなくなる)、不眠、自律神経症状(倦怠感、頭重感、食欲低下、便秘など)などがみられます。
   典型的なうつ病は、元来、真面目で几帳面な方(執着気質)に多く、頑張らないといけないと思いながら、うつ病のために思うようにいかなくなり苦しんでいます。周囲の方は無理に外へ連れ出そうとしたり励ましたりしないで、可能な限り負担を減らし、休養を勧めるようにしてください。また、重要な決定は先に延ばすようにして下さい。

 うつ病の症状
 1.夜、眠れない  2.からだがだるい、疲れやすい  3.食欲がない、胃の不快感
 4.肩こり、動悸、便秘等  5.仕事や日常生活ができない  6.何をするのもおっくう
 7.仕事に集中できない  8.なかなか物事を決められない  9.人と会うのは気が重い
10.些事でいらいらする 11.なんとなく不安 12.自分を責める
13.自信がない 14.特に朝は気分が重い 15.生きているのがいやになる
16.新聞やテレビを見なくなった 17.何にも興味・関心がわかない 18.寂しくて誰かにいてほしい
19.将来のことについて悲観 20.憂うつ、悲しい、涙がよく出る
  
 うつ病の患者さんのご家族は以下のことを心がけてください
1.気晴らしに外出に誘ったり、頑張れと励ましたりしない 
2.怠けているのではなく、心の病気であることを認識する
3.必ず治るので、悲観的にならない、焦らない
4.出来る限り負担を取り除き、休養させる。重要な決定は避けさせる。

パニック障害
   
明らかな理由がないのに、突然強い不安の発作(パニック)に襲われ、以下のような症状が現れます。そして発作が起きた後、また発作が起こるのではないかという不安や、発作にまつわるその他の不安、不安を回避するための行動の制限(乗り物に乗れない・買い物に行けない)などが現れるようになります。

 1.動悸、脈が速くなる  2.息切れ、息苦しさ  3.息がつまる、窒息しそうになる
 4.胸が苦しい・痛い・圧迫される  5.めまい、ふらふらする  6.頭がボーっとする、気が遠くなる
 7.手足や体の震え・痺れ  8.発汗  9.頭や体の冷感・熱感
10.吐き気、腹部の不快感 11.死ぬのではないかという恐怖 12.気が変になるという恐怖


強迫性障害

   不快な考えが頭に何度も浮かぶため、その不安を振り払う目的から同じ行動を繰り返してしまう病気です。手を何度も洗わずにはいられないとか、戸締りを何度も確認しなくては気がすまないなどの症状のため、生活に支障をきたします。

社会不安障害 
   人の前で何らかの行為をする状況や社会的状況において恥をかいたり、恥ずかしい思いをするかもしれないという恐怖をもち、そのような状況への暴露によって不安が起こります。赤面、ふるえ、発汗、動悸などの身体症状も現れます。そのため、社会的状況や人の前で何らかの行為をする状況を避けようとしますが、その恐怖が過剰で非合理的であることを認識しています。 

全般性不安障害
   慢性の漠然とした不安のために、仕事や学業などが手につかない状態が続きます。疲労感、落ち着きのなさ、集中力の低下、めまい・動悸などの身体症状、睡眠障害などがみられます。

精神症状 不安、心配、過度の懸念、緊張感、神経過敏、集中力低下、落ち着きのなさ、リラックスできない、不眠etc.
身体症状 めまい、発汗、動悸、喉の渇き、腹痛、震え、疲労感、頻尿etc.

心身症
   身体疾患(胃潰瘍・気管支喘息・過敏性腸症候群など)の中で、その発症や経過に心理社会的な因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態です。過剰適応や失感情症(アレキシチサイミア)などの性格特性との関連が指摘されています。